【大会レポート】コーフボールジャパンオープン2021@金沢

去る2021年11月6日-7日に石川県金沢市総合体育館において、弊協会主催の大会であるコーフボールジャパンオープン2021(以下、本大会)が開催されました。
新型コロナウイルス感染症の対策として、選手やスタッフの直接の関係者以外の会場の入場を制限する目的で、事前に公表しない決断がされました。
一般社団法人日本コーフボール協会では、毎年国内の大会として日本選手権を開催しています。しかしながら、2020年より猛威を振るう新型コロナウイルス感染症の影響により、去る2020年は大会の開催自体を中止せざるを得ない状況となりました。
今年も一部引き続き新型コロナウイルス感染症に伴い、各クラブの練習会場にあたる自治体の利用不可等の影響で、練習が出来る環境に無いクラブが散見されることや、参加者が限られる状況は変わりませんでした。
そこで本大会は、通常の日本選手権で行われる各クラブの強さを競い合う選手権方式の大会ではなく、コロナ禍で参加できる人数が限られる中で調整等を行い、複数のクラブ合同でのチームを結成することや、男女の人数を通常の4:4ではなく、男女比3:1や4:0等の特別ルールを適用し、今大会に限り有効なルールへと一部変更するなどの変則的な方法を取り、本大会を開催する運びとなりました。
以下本大会のレポートをお届けいたします。
新型コロナウイルス感染症対策
本大会は、スポーツ庁社会体育施設の再開に向けた感染拡大予防ガイドラインに基づき、会場内では、新型コロナウイルス感染症の対策が行われました。参加選手は大会の2週間前より体調管理と体温のチェックを義務付けられていました。来場者の管理も会場前で行われました。
参加チーム
参加チームは以下の4チームでした。
まずVICUSコーフボール杉並は、コロナ禍においても比較的練習が継続されたチームで、今大会最大人数の参加となりました。今大会、唯一の単独クラブからチームとして「杉並A」が参加しています。
またVICUSコーフボール杉並は、コーフボールクラブ埼玉と合同のチームで 「杉並B埼玉」でも参加しています。
日本選手権を2019年大会まで日本選手権を6連覇していたコーフボールクラブ東京は、新型コロナウイルスの影響で拠点としている体育館の利用の目途が立ちづらくなっていた等の影響で、本大会への参加人数も減少しました。結果として本大会のホストのクラブである、石川県に本拠地を置く石川スーパーウルフとの合同で「東京石川」としての参加となりました。
最後に2019年度大会日本選手権2位・3位・4位であった大阪Mozzu、岡山県コーフボール協会、横浜CELESTEの合同チーム「大阪岡山横浜」での参加でした。
なお今大会は上記のように合同チームでの参加が目立つ結果となりましたが、現在協会が認識している中で日本で活動しているコーフボールクラブは11あります。「コロナ明け」の再発展へ期待がかかります。
大会のフォーマットは、10分のクオーター制。予選として全4クラブによる総当たり戦、その後予選の勝敗により順位決定戦が行われました。男女の人数を変える変則ルールは双方チームの合意の上で行われました。
協力:金沢文化スポーツコミッション様
本大会は、金沢文化スポーツコミッション様より協力をいただいております。大会の受付の際に公式LINEに登録すると、今大会の参加者に金沢文化スポーツコミッション様より、ロゴ入りのタオルと、マーカーが配布されました。また公式LINE登録から大会期間限定で協力各店で使えるクーポン等がもらえるキャンペーンが開催されました。

イベント1:遊学館高校とエキシビジョンマッチ
本大会のホストである石川スーパーウルフと交流が深い地元金沢の遊学館高校の学生と、2019年に開催された世界選手権に出場した日本代表選手によるエキシビジョンマッチが開催されました。

イベント2:車いすバスケットボールパラリンピアン宮島徹也さんによるデモンストレーション
予選リーグと順位決定戦の間には、車いすバスケットボールの日本代表として4度のパラリンピックに出場し、東京パラリンピックでは銀メダルを獲得された宮島徹也選手をお招きし、車いすバスケットボールのデモンストレーションが開催されました。デモンストレーションには、実際に宮島徹也さんが過去のパラリンピックで使用されていた競技用の車いすを使わせていただきました。
多くの参加者が、車いすに乗って運転、コーフへのシュート等に参加しました。
宮島徹也さんも、車いすでコーフボールにトライいただきました。

順位決定戦
3位決定戦:東京石川 対 杉並B埼玉 10-2
決勝戦 杉並A 対 大阪岡山横浜 8-14
コーフボールはルールの特徴として、ドリブルが出来ないために1人で攻めることは出来ません。またアタックとディフェンスでコートが分かれているために1人の選手が影響できる範囲が限られます。異性に対してはカバーリングも出来ません。この結果、相対的に強い選手が多いチームよりも、相対的に弱い選手が少ないチームの方が結果的に強いチームになる傾向があります。今大会では、全チームに有望な選手が分かれていたものの、結果としてはチームの平均経験年数が多かったチーム大阪岡山横浜が優勝することとなりました。
大会結果
優勝:大阪岡山横浜
準優勝:VICUS杉並A
第三位:東京石川
第四位:VICUS杉並B埼玉
大会ベスト4(大会優秀選手)
Jenneke van Duin (杉並A)
中西絢美 (大阪岡山横浜)
上坂直樹 (杉並A)
倉谷英志 (東京石川)
該当選手へは副賞として、金箔のマウスパッドが贈られました。

竹崎雄一 一般社団法人日本コーフボール協会会長より
新型コロナ感染拡大の影響で、昨年秋に金沢市で予定されていたコーフボール日本選手権は中止を余儀なくされました。今回、コーフボールジャパンオープンという形で、金沢市総合体育館の大きなコートで開催できて大変嬉しく思いました。
2年ぶりに会うメンバーや、この2年の間にコーフボールを始めた人にも会えて、コーフボールの輪が拡がっていると感じました。
大会開催に協力いただいた金沢文化スポーツコミッションの方々や、施設運営の金沢市スポーツ事業団の方には大変お世話になりました。当日の大会運営には石川スーパーウルフやコーフボールクラブ東京のメンバーが試合に出場しないにも関わらず、オフィシャルの仕事を引き受けて頂き予定通りの進行ができました。ありがとうございます。
来年3月に岡山で第14回コーフボール日本選手権を開催したいと考えています。今回の大会が参加したチームだけでなく、国内で活動している全てのコーフボーラーが動くきっかけになって欲しいと思います。

終わりに

おかげさまで無事に大きな事故もなく本大会を終えることが出来ました。このような大会を開催する機会を下さった方々、協力してくださった皆様に感謝し心よりお礼申し上げます。
コーフボールジャパンオープン関係者一同
北國新聞社
本大会は、北國新聞社より取材いただきました。詳細は以下の記事を参照ください。
大会概要
名称:コーフボールジャパンオープン2021
主催:日本コーフボール協会(JKA)
協力:金沢文化スポーツコミッション
日時:2021年11月6日(土)
2021年11月7日(日)
場所:金沢市総合体育館第1競技場
参加:全国4チーム
イベント:遊学館高校と日本代表選手のエキシビジョンマッチ
イベント:車いすバスケットボールパラリンピアン宮島徹也さんによるデモンストレーション