第二回ビーチコーフボール日本選手権 & ミューラージャパンカップ2025 大会報告

第二回ビーチコーフボール日本選手権 & ミューラージャパンカップ2025 大会報告

2025年10月4日・5日、兵庫県神戸市の須磨海岸で開催されたJBG須磨2025(ジャパンビーチゲームズ須磨)の一環として、第二回ビーチコーフボール日本選手権およびミューラージャパンカップ2025が行われました。昨年の第一回大会での経験を活かし、運営面での大幅な改善が図られ、より充実した大会となりました。

大会概要

開催期間: 2025年10月4日(土)・5日(日)
会場: 須磨海岸(兵庫県神戸市)
主催: 一般社団法人日本コーフボール協会
協賛: ミューラージャパン株式会社(ミューラージャパンカップ2025)
共催: JBG須磨2025実行委員会
大会URL: https://jbgf.jp/jbg_suma2025/

Day1(10月4日): 第二回ビーチコーフボール日本選手権

Day2(10月5日): ミューラージャパンカップ2025

特別ルールの導入

異性役指定ハンデルール

コーフボールは本来男女同数で行う競技ですが、今大会では男性選手の参加が多かったため、特別ルールとして女性役を男性選手が担うことを可能としました。このルールでは、女性役として出場する男性選手の人数×1点がハンデとして相手チームに与えられ、男女混合スポーツとしての公平性を保ちました。

運営面での改善

第一回大会での課題を踏まえ、以下の改善が実施されました:

  • コート設備の改善: テープではなく、ホースを使用した特設コートで試合中の中断を防止
  • 計時設備の充実: 屋外でも視認性の高いタイマーを導入し、さらにショットクロックも新たに採用
  • 天候対策: 大会中の日差しや雨に対応するため、テントを設置し観戦環境を確保
  • 会場配置: 須磨海岸の中心側の好立地で開催が出来、観客のアクセスと視認性が向上

【Day1】第二回ビーチコーフボール日本選手権(10月4日)

シューティングコンテスト

本戦開始前の新たな試みとして、バスケットボールのスリーポイントコンテストを参考にしたシューティングコンテストを初開催しました。30秒間での2点シュートの得点数を競うこのイベントは、個人のシュート技術を披露する場となり、観客も楽しめるエンターテインメントとなりました。

シューティングコンテスト結果

  1. 大野慶吾(名古屋Willows)
  2. 白鳥杏奈(湘南横浜コーフボールクラブ)
  3. 立花すばる(コーフボールクラブ埼玉)
  4. 木村公亮(コーフボールクラブ埼玉)
  5. 足立準(浅草らいもんず)

第二回ビーチコーフボール日本選手権 結果

最終順位

優勝: 湘南横浜Shakers
準優勝: 名古屋Willows
第3位: GOD(合同チーム)
第4位: 湘南横浜コーフボールクラブ

第二回ビーチコーフボール日本選手権は、湘南横浜Shakersが初優勝を飾りました。


【Day2】ミューラージャパンカップ2025(10月5日)

大会形式と予選リーグ結果

予選リーグ(総当たり戦)

6チームによる総当たり戦が行われ、以下の結果となりました:

  • 日本代表: 4勝1敗(1位)
  • 名古屋Willows: 3勝2敗(2位)
  • 奈京連合: 3勝2敗(3位)
  • バレン: 3勝2敗(4位)
  • 湘南横浜コーフボールクラブ: 1勝4敗(5位)
  • 彩晴UNITE: 1勝4敗(6位)

3勝2敗で並んだ名古屋Willows、奈京連合、バレンの順位は直接対決の結果と得失点差により決定され、名古屋Willowsが2位通過となりました。

順位決定戦

予選リーグの結果を受けて、5位決定戦、3位決定戦、決勝戦が行われました。

最終順位

優勝: 名古屋Willows
準優勝: 日本代表(ビーチコーフボールワールドカップ2025 Oceania出場チーム)
第3位: 奈京連合
第4位: バレン
第5位: 彩晴UNITE
第6位: 湘南横浜コーフボールクラブ

決勝戦では、予選リーグで日本代表に敗れていた名古屋Willowsが雪辱を果たし、見事ミューラージャパンカップの初代チャンピオンに輝きました。日本代表にとっては、11月のビーチコーフボールワールドカップ2025(オセアニア)に向けた貴重な実戦経験となりました。

個人賞

ハードワーク賞(献身的な働きが顕著だった選手に贈られる賞)

  • 川井凱(石川スーパーウルフ)
  • 大矢麻代(名古屋Willows)

ベストシューター賞(2点シュートの得点数最多選手)

  • 渡部陸斗(文教大学 Humanlove)
  • 田中千智(岡山県コーフボール協会)

優勝チーム特別賞: ミューラージャパンカップ優勝の名古屋Willowsには、チーム全員分のミューラーリカバリーケアローラーが贈呈されました。先日開催された陸上世界選手権の際にもウクライナチームが使用しているこのリカバリーツールで、さらなる競技力向上が期待されます。

参考:世界陸上ウクライナ・リトアニア選手団に『REVIVE』の貸与、『リカバリーケアローラー』の提供を実施!

優勝した名古屋Willowsの方々による優勝賞品の利用シーン

大会の様子

JBG須磨2025の2日間にわたって開催された大会は、1日目の日本選手権、2日目のミューラージャパンカップと、連日の熱戦となりました。異性役指定ハンデルールの導入により、男女比の偏りがある中でも公平性を保ちながら、コーフボールの本質である男女混合スポーツの魅力を最大限に引き出すことができました。

須磨海岸の美しい景観と、JBG須磨2025の賑わいの中で行われた大会は、多くの観客の注目を集め、ビーチコーフボールの認知度向上に大きく貢献しました。

笹壁和佳奈ビーチ・アーバンコーフボール担当理事コメント

第2回ビーチコーフボール日本選手権およびミューラージャパンカップにご参加・ご協力いただいた皆さま、誠にありがとうございました。本大会は、日本国内のビーチコーフボール初めての協賛大会としてミューラージャパン株式会社様にご支援をいただき、日本代表チームを迎えて開催することができました。

昨年よりも競技レベルが向上し、どの試合も最後まで勝敗が分からない熱戦となりました。チームの垣根を越えた交流や、全員が全力でプレーする姿から、ビーチコーフボールの新たな可能性を強く感じた2日間でした。今後も競技の発展と普及に努めてまいります。

立花すばる理事コメント

無事に第二回ビーチコーフボール日本選手権および第一回ミューラージャパンカップを執り行うことが出来ました。今大会は、所属クラブの垣根を越えた合同チームに多く参加してもらいましたが、楽しくコミュニケーションを取りながら大いに盛り上がる大会にすることが出来ました。

1日目は、3分4クォーター制や異性役およびハンデの設定など変則的なルールを多く盛り込みましたが、各チームがルールに対する最適解を模索し試合を進めていたように感じます。普段では中々会話する機会が中々取れない選手との親睦も深めることが出来た大会になったと感じています。2日目はミューラージャパン株式会社様のご協賛の元、日本代表チームを招集した白熱した大会となりました。大会通じて、大差の試合や全勝・全敗のチームがなく、試合が終わるまで勝敗の分からない試合ばかりで、ビーチコーフボールの良さが凝縮された2日間だったと思います。今後もビーチコーフボールの普及発展および魅力の発信に努めていくとともに、ワールドゲームズへの出場を目指して尽力していきたいです。

最後に、今回大会に参加してくださった選手の皆様、ご協賛いただきましたミューラージャパン株式会社様に多大なる感謝を申し上げて結びとさせていただきます。ありがとうございました。

篠原肇日本協会会長コメント

雨天での開催、参加者数の調整など、様々な課題がありましたが、第二回ビーチコーフボール日本選手権およびミューラージャパンカップ2025が無事開催できたことを大変喜ばしく思います。

雨天時の臨機応変な対応など、参加者全員で協力して対応いただいたことは、まさにコーフボールのコアバリュー「Better Together:共により良く」の精神を体現するものでした。異性役指定ハンデルールの導入により、男女比の課題も創造的に解決でき、より多くのチームに参加機会を提供できたことも大きな成果です。

本大会の開催にあたり、ビーチ文化振興協会の方々のご協力、笹壁和佳奈アーバン・ビーチコーフボール担当理事をはじめとしたビーチコーフボール委員会の方々の献身的な準備と運営、並びに立花すばる理事の多大なるご尽力に、改めて心より感謝申し上げます。

総括

JBG須磨2025での2日間にわたる第二回ビーチコーフボール日本選手権とミューラージャパンカップ2025は、日本のビーチコーフボールの着実な成長を示す大会となりました。運営面での大幅な改善と、異性役指定ハンデルールなどの新たな取り組みにより、より多くのチームが参加しやすい環境が整いました。

ミューラージャパン株式会社の協賛により実現した新たな大会は、ビーチコーフボールにおいてより良い環境を整え、選手たちがより質の高い経験をする貴重な機会となりました。ワールドビーチゲームズ招致プロジェクト ジャパンビーチゲームズ須磨2025という大規模イベントの一環として開催されたことで、より多くの人々にビーチコーフボールの魅力を伝えることができ、今後のさらなる発展への基盤が固まった大会となりました。